読書の効果とは?脳に与える5つのいい影響はコレ!

小学校で読み聞かせを長年しているのですが、先日一緒に活動している女性(私はお師匠さんだと思っている)が1冊の本を貸してくれました。

野村ヒロシ著「昔話は残酷か‐グリム昔話をめぐって」というものでしたが、グリム童話の残酷な話を子供に聞かせることは文芸学、民俗学、心理学の面から分析した内容でした。中でも面白く思ったのは、残酷な場面は子供の心の成長において関連がある、ということでした。

残酷なシーンは子供には不適切という考え方もありますが、映像でなく本の文字や耳から聞くお話しにはすごい可能性があるんだな、と感じました。

子供に限らず、読書をすることで人の脳はどんな影響を受けているのでしょう?読書がもたらす脳への効果についてもっと調べてみました。


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読書によって脳はどうなっているのか?

読書をする時、人の脳内では言語能力に関わる領域や記憶に関わる領域など、かなりの広範囲を活発化させていると言われています。読書によって脳は内容を整理しつつ、理解しながら記憶します。そして読み進めると同時に、それまで読んだ内容を思い出す作業もおこなっています。

物語などストーリーのあるものを読んだ時には、登場人物の気持ちを理解したり、共感したりする心の理論に関係する領域が活発になります。さらに、物語のジャンルによって活発になる領域も異なると言われています。

読書することで様々なことを想像します。本の中の色や風景、匂いや味など、読書によって得た想像力で脳はあたかも実体験したかのように感じています。

このように読書は脳を活性化させるものなのですが、具体的にはどんな効果が得られるのか見ていきましょう。

ストレスの軽減

イギリスのサセックス大学の2009年の研究によると、読書後の心拍数や筋肉の緊張の数値測定から読書前に比べてストレスが68%も減少することが判明しました。

また、読書を始めて6分後には目に見える効果が現れ、コーヒーや音楽鑑賞など他のどんなストレス解消よりも数値的には優っているとわかりました。

想像力が身に付く

文字から情景などを読み取る読書は、創造力を鍛える効果があります。脳生理学者の酒井邦嘉氏によると、読書の時に使われる脳の活動は、他の活動をする時とは違うためだとしています。

本には、同じ結論に至るような内容が書かれていたとしても、伝え方などアプローチの方法がいくつもあります。そのため、与えられた情報から多角的に物事を考える能力が身に付きます。

コミュニケーション力が上がる

読書をすることで、知らない言葉に出会うきっかけになりボキャブラリーが増える効果があります。そのため、思っていることを言葉に変える能力が上がります。

また、特に物語などの読書は他人の心情を描いていることが多く、他人に共感したり心情を察知したりする能力が付きます。

読書は様々を想像しながら読み進めていくため、会話が弾むように受け答えできる能力にも通ずるものがあります。コミュニケーション能力がアップする効果もあるんですよ。

自分を客観的に見ることができる

読書は、その本を書いた人との対話とも言えます。著者の考え方や世界観と向き合うことで、他人の視点で物事を見ることができます。様々な視点から物事を見たり知識の引き出しが増えることで、自分を冷静に分析することができるようになります。

第三者からの視点で描かれている小説などは、客観的な視点を養う効果があるとされています。

情報処理能力がUPする

近年はネットによって大量の情報を得ることができ、本当に必要なものを取捨選択するのに困るほどです。目的がはっきりしている読書の場合は、必要な情報だけをインプットしていくことができます。

読書によって脳内が活発化し新しい神経回路が作られるため、既存の神経回路との伝達がさらに早くなるため情報処理能力がアップすると言われています。

まとめ

読み聞かせの意見交換の時に出た話なのですが、最近の子供たちは絵本の絵が見えない時に、聞こえてくる物語から内容を想像できにくくなってきている、ということでした。

たしかに、動画などで簡単に目からイメージを得ることが増え、文字や言葉を基にして脳内で想像を膨らませる機会が減ってきています。お話の中の人物に心を寄せて、他者の気持ちを理解しようとすることが難しくなってきているのかもしれませんね。

読書によって、人の脳はたくさんの刺激を受けて進化していきます。ストレス解消にもなるなんて、読書って素晴らしいですね。これから、早速本を買いに出かけようかと思います。


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