お菓子で甘いといえば和菓子!どうして砂糖たっぷりなの?

今年の夏は、高校3年生の娘にとっても高校生活最後の文化祭になります。数週間後に文化祭を控え、クラス単位で撮影するビデオコンテストや模擬店、部活の発表の練習など大忙しです。

娘は合唱部と茶道部を兼部しているので、文化祭ではお茶を点てる催しもしているんです。娘が茶道部に入った一番の理由は「癒し」だったようなんですが、今のところのお楽しみは、甘い和菓子

お茶の席に使われる和菓子は見た目にも美しくて、色々な感覚を刺激します。以前に娘と金沢に旅行に行った時には、抹茶と和菓子を頂けるカフェをはしごしたこともあります。

でも和菓子って、おやつのお菓子として食べるには相当甘いですよね。抹茶と一緒に頂くからこそ、なんですよね。調べてみると、和菓子が甘いのにはこんな理由があったからなんですね。


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和菓子の歴史とは?

日本におけるお菓子の文化は、古代には木の実や草の実のことを指していました。その後、仏教伝来とともにもち米を主に使った供養物としてのお菓子として発展しました。

そして、室町時代末期になってポルトガルから持ち込まれた南蛮菓子の登場で、砂糖たっぷりの甘いお菓子に出会います。

この時代でも、和菓子と茶道の関係はとっても密接なものでしたが、当時の千利休のお茶会でのお茶菓子はとても質素なものでした。小麦粉を水で溶いて焼き味噌を巻いたものなど、甘いお菓子には程遠いものでした。

和菓子が甘い、という概念は元々あった訳ではありませんでした。それが、日本人が砂糖と出会ったことで大きく変化を遂げていくことになるんですよ。

砂糖と共に和菓子は発展した

和菓子が急速に進化したのが、江戸時代の元禄文化(1700年頃)でした。道明寺粉や白玉粉、寒天といった新素材が生み出され、今まで輸入品として貴重だった砂糖が国内で生産され流通することで、和菓子は大きく発展しました。

そして、京都の茶道の発展と共に、お茶菓子として見た目に美しく繊細な和菓子が生まれていったと言われています。また、地方の大名が参勤交代で江戸に向かい、将軍への献上品として競い合ったことで今に残るような銘菓が作られることとなったんです。

和菓子はたっぷりの砂糖を使い、とても甘いものが多くありますね。和菓子にとって砂糖はなくてはならないもの。砂糖とは切っても切れない密接な関係があるんですね。

和菓子が甘い理由

砂糖をたっぷり使った和菓子は、やはり甘みが強いですよね。あまりに甘いので、人によっては一口でもう十分に感じてしまうほどの和菓子もあります。どうしてこんなに和菓子は甘いのでしょう?

保存のため

砂糖の糖度を強くすると、腐敗菌の繁殖を抑えることができます。保存料のない時代に、傷みやすい上生菓子をできるだけ長持ちさせるように砂糖を多く使った和菓子が作られました。

現代でも、素材を活かした繊細な味に保存料を使うことは味に影響が出るので、砂糖を多めにしてしているお店が多くあります。

お茶の引き立て役

茶道としてのお茶の席では、必ず和菓子をいただきます。まずお茶をいただく前に和菓子を食べることが作法とされていますが、これはすべては一服の抹茶のためなんです。

とても甘い和菓子を食べた後に、口に残った甘さの余韻で抹茶をいただきます。抹茶の苦みや渋みに負けない和菓子の甘さは、抹茶をより引き立てます。

1つで満足が得られるために

砂糖や和菓子が貴重な時代には、甘いものは1つで満足できるものが必要な時代でした。現代では、古くからあるお店の中には、その時代よりも甘さを控えめにしている、という場合もあります。昔の和菓子は相当甘かったんですね。

まとめ

抹茶の苦みと甘い和菓子は、お互いを引き立てる存在です。いい塩梅に渋みや苦みと甘みが融和するんですよね。

和菓子がとっても甘い理由の一つにある、限られた1つのものを大切に美味しくいただき満足するため、という気持ちは考えもしませんでした。ただただ、甘くしていたという訳ではなかったんですね。

お菓子の歴史は木の実から始まり、現代ではこんなにも多種多様のお菓子が作られるようになりました。お菓子が好きな私としては、砂糖のありがたみと感謝をしつつ、和菓子を味わいたいと思いました。


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