温泉には卓球台!なぜそこにある理由とは?
箱根温泉に行ったのは、いつだったかな・・・と温泉に思いを馳せる日々ですが、私の家族は一緒に温泉に行きたがりません。というのも、子供たちが思春期に入ってからというもの、日帰り温泉やスーパー銭湯は断固拒否、行くなら一人で行って!と言われ続けて数年が経ちました。
たまには温泉旅館でゆっくりしたいな~、と家族(主に子供たち)に言ってみたところ、裸の付き合い文化にも多少は向き合えるようになったのか、「旅館ならいいよ。」と。日帰り温泉は嫌だけど温泉旅行ならいいと言うので、今のうちに早速計画を立てて予約したいと思います。
子供に、「温泉に行ったら、卓球しようね~」と言ったら「は?なぜ、卓球?」と言われました。「温泉と言えば、卓球でしょう。」と言ったものの、なぜ温泉と卓球がセットなのか、皆目見当がつきません。
なぜ温泉には卓球なのか?不思議な組み合わせの理由について調べてみました。
目次
日本人と卓球の歴史
卓球は、元々イギリスで生まれたスポーツです。雨が降ってテニスができない日に、貴族たちが部屋のテーブルでテニスをしたことが由来だと言われています。卓球のことを英語では「テーブルテニス」というのも、その理由です。
日本に卓球が普及し始めたのは、20世紀に入ってすぐ、当時イギリスに留学していて帰国した人がテーブルテニスのラケットとボール、ルールブックを持ち帰ってきたことで、東京や横浜の学校を皮切りに広く日本に卓球というスポーツが知られるようになりました。
日本が世界の卓球界に名を馳せるようになったのは、1952年の世界卓球の場だったと言われています。初出場にもかかわらず、4種目で優勝をしました。1959年までに6人の世界チャンピオンを生み出し、日本では卓球ブームが起こっていました。
その後は、卓球界は中国の独断場となり、長い間日本の卓球界は低迷したと言われていますが、最近の卓球選手の躍進は素晴らしいものがありますよね!世界的にも大活躍する選手が何人もいます。
平成29年度に、日本卓球協会に登録している競技者数は34万人と言われています。卓球は子供から年配者まで広い年齢層に支持されているスポーツです。
協会に登録して、大会に参加したり卓球に関わっている選手や役員だけでもこんなにもいるのですが、実際には卓球を楽しみの一つとしておこなう人は日本にはもっともっといるということになりますね。
箱根の温泉旅館が発祥の地
これほど日本人に浸透している卓球ですが、温泉旅館などで卓球台を置くようになったのでしょう?諸説あるため明確な発祥地とは言い難いのですが、日本卓球協会によると箱根の温泉旅館が発祥という説があるとのことなんです。
ただし、詳しい温泉旅館名などはわかっていません。初めは、ある箱根の温泉旅館で卓球台を置き始めたものが、やがて箱根に広まり次第に日本中の温泉場でも卓球が娯楽として広まったと言われています。
その背景には、日本人卓球選手たちの輝かしい活躍と卓球ブームがあったからだとも言えます。しかし、なぜ温泉旅館に卓球台を置こうと思ったのでしょう?
なぜ温泉旅館に卓球台?
温泉旅館を訪れるお客さんは、体や心を休めるために来る人が多いものです。ゆっくり湯や料理を楽しみ静かに過ごす。とはいえ、何もせずにしているのも退屈になってきます。
お客さんが気軽に、既存の旅館の限られたスペースだけで楽しむことができるものはないだろうか?と考えた時に、思いついたのが卓球でした。しかも、子供も大人も、年配者も年齢に関係なくみんなで楽しむことができるのが卓球です。
本気でやっても、ゆったりラリーを続けるようにしても、楽しみ方は人それぞれにできるスポーツのため、広く温泉場に卓球台が置かれるようになり、温泉=卓球のイメージとなった訳なんですね。
温泉では卓球ブームが去り・・・
しかし、1980年代になると、卓球台と同じような箱モノでスペースを取らずとも楽しめるインベーダーゲームが台頭してくると、卓球台の代わりにテーブル型のアーケードゲームを置く旅館が増えてきます。
一時は卓球台を置く温泉旅館も減っていたのですが、アーケードゲームも今となっては過去の物となりました。卓球台とラケットとボールという道具だけできて、メンテナンスも楽、コストもかからないという着眼点と、1998年に公開された「卓球温泉」のヒットにより温泉で卓球すると楽しい!ということから、再び温泉旅館に卓球台が置かれるようになったんですよ。
まとめ
卓球って、やったことがなくて初めてラケットを手に取った時でも、何となくできちゃうものですよね。相手と息を合わせて、ゆっくり山なりのパスを打ちながら何回続くか数えるのも楽しいです。
卓球をして一汗流して、温泉に入る。体を動かしてストレス発散もできて、温泉でスッキリ汗を流せて一石二鳥ですね。
実はゆっくりするために来ていた温泉旅館も、何にもすることがないと時間を持て余してしまうこともありますよね。暇すぎて、ついついスマートフォンばかり見ているようになったら、かえって疲れてしまいそうです。
日常を離れた温泉で、いつもはしないような卓球を真剣にやってみるのも楽しいかもしれませんね。