俳句をより独創的に!作り方の3つのコツとは?

「この前の遠足のぶどう狩り
楽しかったのに、面倒だなぁ。。」

小4の息子がため息混じりに
言いました。

聞くと、宿題でぶどう狩りを
題材にした俳句を作らなければ
ならないよう。

何とかひねり出した句に、
先生からもう少し推敲してみる
ようにとのお達しが。

息子作った俳句がこちら。

『秋の山 葡萄がいっぱい 実ってる』

うーん、確かに無難過ぎるかも。
とは言え、具体的に俳句の事を
アドバイスする知識もない私。

そこで、俳句を独創的に作るコツ
について調べてみることにしました。


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俳句は言葉で「写生」する

俳句は、目で見た情景を、絵のように
言葉で写し取る文芸と言われています。

これは、「写生」と言われる
俳句の作り方です。

見たまま、感じたままを
言葉にしていきましょう。

「当たり前」を潰して

見たまま、感じたままの情景を
写生したつもりでも、

何か面白くない俳句」と感じて
しまうかも。

これは、「当たり前」の言葉が
並んでいる
から。

息子のぶどう狩りの俳句は
どうでしょう?

写生的に描写はしてる。
でも、何かつまらない。

葡萄は秋で当たり前

葡萄は一房だけで、実ることは
ありません。だから、沢山実る
のは、当たり前

つまり、当たり前の言葉である
「葡萄」、「沢山 実ってる」を
除くと、「秋の山」しか残りません。

当たり前過ぎて、心に響かないわけです。

オリジナリティを出す3つのコツを

当たり前にならない俳句をつくるには、
どういったコツが必要でしょう?

沢山あるコツの中で、
挑戦しやすいものを3つ
紹介しましょう。

  1. セリフを入れる
  2. オノマトペを入れる
  3. 生き物に話しかけてみる

では、一つずつ見ていきましょう。

セリフをそのまま入れてみる

自分のセリフをそのまま入れて
みましょう。それだけで、
オリジナリティが出てきます

名月を 取ってくれろと 泣く子かな
(小林一茶)

「取ってよぉ。」のこのセリフ。

泣いて欲しがる程の美しい月。
月は取れるものと思っている
子供の頑是なさ。

そんな親子の微笑ましい情景
目に浮かぶのも、このセリフの
効果でしょう。

では、実際に先ほどの息子の句に、
セリフを入れてみましょう。

落ちてこい たわわな葡萄 僕のもの

先ほどの葡萄の俳句に、
「落ちてこい」と入れると、

食べたい葡萄に狙いを定めて
待っている子の情景が
浮かんできませんか?

オノマトペを入れる

擬音語や擬態語で、情景描写
してみましょう。

オノマトペがあなたの気持ちを
代弁してくれます。

プロの俳句がこちら。

うまさうな 雪がふうわり ふわりかな
(小林一茶)

春の海 ひねもすのたり のたりかな
(与謝蕪村)

オノマトペが詠む人の感じた見たまま
見事に語ってくれています。

しかもキャッチーな音のフレーズ。
のたりのたりだなんて、
俳句を聞く人の耳に残って離れません。

先ほどの息子の句。
オノマトペを入れてみましょう。

山の葡萄 ぷちっとちゅるんと 口の中

噛むと、皮がぷちっと弾けて、
実が口の中に広がる様子が
描写できます。

生き物と話してみる

生き物に話しかけるように
詠んでみましょう。

雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る
(小林一茶)

馬が通って危ないから、
お退きなさいな、と
一茶の優しさが滲んだ句です。

雀との対話は、まるで日常のワンショットを
切り取った
かのような、オリジナリティが
あります。

では、真似をして、葡萄の句を
いじってみましう。

食べごろかい? お日様浴びて 揺れる葡萄

葡萄は生き物ではありません。

が、擬人化して話しかけると
揺れて返事をするような
葡萄の情景が描写できます。

まとめ

「葡萄狩りの宿題の俳句、
何とか出来そうだよ。」

晴れ晴れした顔で、私に報告する息子。

「へぇ!すごいね。
で、どんな俳句?」

「『葡萄の子 逃げるな逃げるな
おいらが摘むぞ』
これ、一茶バージョン。

『葡萄ばたけ 終日(ひねもす)食べて
のったりしたい』
これ、蕪村バージョンね。」

ただのパクリではないか。。

一茶と蕪村に申し訳ない気持ちで
いっぱいになりました。


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