ウォーキングで効果を上げるには?必要な時間と歩数を割り出そう!
先日、会社で受けた健康診断で、コレステロール値がやや高めという結果が出てしまい、すっかり落ち込んでしまいました。
なぜだろう?食事は魚と野菜を中心に、と心がけているし、通勤も駅まで徒歩15分の道のりを、バスを使わず毎日歩いているというのに。
まあ、女性は年齢が上がるとともにコレステロール値も上がるというし、しょうがないのかも。そう楽天的に考えて、こっそり同い年の同僚Sに健康診断の結果を尋ねてみたところ、Sの数値はまったくの正常値!
Sいわく「そりゃ運動不足でしょ。年を取ると代謝が下がるから、ちょっとぐらい運動してみたって、効かないよ」とのこと。じゃあSは何か効果的な運動をしているのでしょうか?
「実はウォーキングを始めてるの」
ウォーキング?歩くだけ?そんなんで代謝を上げることができるの?
「ただ歩くだけじゃダメなの。効果的な歩き方があるのよ」
と言って、延々とウンチクを語りだすS。しかし確かになるほど!と思えることもあって、これがなかなか興味深いのです。
というわけで、ここはひとつ、ウォーキングの先輩、Sに教えを乞うことにしました。
目次
ウォーキングのメリットとは?
ウォーキングやジョギング、水泳は、有酸素運動と呼ばれる、代表的なものです。有酸素運動とは、体内に酸素を取り込み、脂肪を燃焼させる運動のことで、善玉コレステロールを増加させ、成人病予防に最適とも言われています。
単純にカロリー消費だけを考えると、ウォーキングより水泳やジョギングのほうが短時間で効果を上げることができるのですが、実はウォーキングにはそれにも増さる、さまざまなメリットがあるのです。
場所を選ばない
たとえば水泳となると、どうしてもプールが必要です。公営の施設を利用するにしてもお金がかるし、それに近場で都合よくプールがあればいいのですが、ないとなると、わざわざそこまで出かけなければなりません。
その点、ウォーキングなら散歩だと思えばいいわけで、着替える必要もなし、どこかへわざわざ出かける必要もなし。近所をサクサク歩けばいいだけです。せいぜいシューズをそろえるぐらいで、手間ヒマかかりません。
体への負荷が少ない
ジョギングなどの激しい運動は、かえって足腰を傷める危険性もあり、また特に高齢者などは心臓への負担なども考えられます。
その点、日常生活の延長のような感じで、無理せずできるウォーキングなら、その心配もありません。
また私のような運動嫌いにとって、ハードな運動を義務化すると、かえって「運動しなきゃ!」とストレスが溜まってしまうのですが、景色を楽しみながら気軽に歩くだけなら、そういうこともありません。
日常生活に取り入れやすい
歩くことは日常的に行っていることなので、日常生活の中に取り入れやすく、そのぶん習慣化しやすい利点があります。
たとえば、通勤時や買い物に出かける時、少し遠回りをしてみるだけで距離も延びますし、エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を上ってみるのも、立派なウォーキングになります。
それに、運動のために使う時間を効率的に消費でき、時短にもつながります。まさにモノグサな私には理想的な運動です!(笑)
正しいウォーキングの方法
では、いったい一日にどれぐらい歩けば、健康のために効果があるのでしょうか?歩くことは、誰もが必ず日常生活で行なっていることですが、さて一日にどれぐらい歩いているのか、というと、ほとんどの人が意識していないと思います。
同僚Sのオススメは、近年マスコミで取り上げられて話題になった青栁幸利氏の学説です。
群馬県中之条町の65歳以上の住民を対象に、15年間という長期にわたって実施された調査結果に基づいていることから、その信憑性が高く評価されているらしいのです。
その青柳氏の説に基づいて、正しい歩数や時間を割り出してみると…。
理想は1日8千歩
よく一日1万歩、などと言われますが、特に40代を超えると「8千歩が最適」なのだそうです。青柳氏の調査結果によると、1日平均8千歩の住民が、一番老化が遅く、メタボや生活習慣病にかかる率が低かったのだそうです。
8千歩というと、普通の歩行で、所要時間がだいたい75分程度、距離で言うと、約5.5~6キロといったところです。
1日75分も歩くとなると、結構な時間に感じますが、ただこれは続けて歩かなくてもいいらしく、とにかく1日の総歩数が8千歩になっていればいいのです。
また、その8千歩も、1年平均で考えても大丈夫だそうです。1日の歩数が不足しても、別の日にその歩数を補っていれば問題ないのだとか。
私の例で言えば、通勤の歩行往復時間が45分なので、不足の30分は買い物や朝の散歩、休日のウォーキングで歩数補う、といった感じになりますね。
歩き方は、背筋を伸ばし、できるだけ大股で歩きます。余裕があれば、腕を大きく振り、太ももを意識して少しだけ高く上げて歩いてみると、さらに効果大のようです。
1日20分は速歩きを!
一口に8千歩と言っても、ただ歩くだけでは老化を防ぐ効果は低いのだとか。その中に20分程度の「速歩きという中強度の運動」を取り入れることが、健康のためには必要なのだそうです。
「速歩きという中強度の運動」というのは、「鼻歌は歌えないけれど会話はできる程度」の速度だそうです。…と言われても、ちょっと想像するのが難しいですよね。
おおよそで換算すると、20分で約2,400歩程度、距離にして2キロ弱といったところでしょうか。だいたい1秒間に2歩の感覚です。
また、日々の生活の中で、できるだけ階段を使うことを心がければ、その分も充分、中強度の運動に匹敵します。
この速歩きを取り入れることによって、足の筋肉を適度に鍛えることができ、ひいては血行を促進し、高脂血症や心臓疾患などの予防になるのだそうです。
歩きすぎは逆効果
ここで興味深いのは、だからといって、8千歩以上歩いている人がもっと健康かというと、そうではないところです。
先ほどの調査結果でも、1万歩以上の人と、8千歩の人との健康状態には、大きな差がなかった、というデータが出ています。
逆に、過度な運動は、かえって免疫機能を下げてしまい、疾病へのリスクが高まる場合もあるのだとか。この点はちょっと気を付けたいところです。
おわりに
要するに「1日8千歩、うち20分は速歩き」が、健康を維持するために最適の歩数、時間となるわけですね。
さて、この教えに従って、コレステロール値を下げたい一心で、ウォーキングを始めた私ですが、3か月試してみて、効果のほどはと言えば…。
まず、なんとなく足が細くなったような…(これは気のせいかも)
いやいや、それ以外にも、ちょっとした効果がありました。
まず、朝起きて体がダルい、軽い頭痛がする、ということがなくなりました。なんでも歩くことで免疫機能がアップし、自律神経が整えられるのだとか。これは予想外のメリットですね。
もちろん、体重もわずかですが、減りました。さほど運動している、という意識はないのに、なんだか不思議な気がします。これは、どうやらこのまま自然に続けていけそうです。
そうなのです。ウォーキングに限らず、なにごとも継続が大事!
1年後の健康診断でいい結果を出すためにも、このまま、まったりのんびり続けていこう、と思います。