熊手が縁起物とされる意味とは?酉の市で人気の理由!

家庭菜園の草刈りをする時は、方々に散らかった草を一つに熊手を使ってまとめるのは小学生の息子の仕事です。熊手でを集める使命感を負っているのか、作業中は熊手を私に渡そうとしません。

それが、熊手と言ったらこんなことがあったんです。神社に行った時、息子が熊手を売っているのを見て「あれもお守りなの?」と聞いてきたんです。なんで、あの農作業で使う熊手がお守り売り場で売っているんだろう?という気持で、少々腑に落ちなかった様子で、どうもしっくりこなかったんですよね。

その場は、息子に「熊手は縁起物だから、ご利益あるんだよ。」と言った訳ですが、私も熊手の持つ意味については詳しく知りませんでした。でも、うやむやにせず息子にも本来の意味を教えたいと思いました。

この機会に、熊手が縁起物の理由や意味について調べてみました。


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熊手と神社の関りとは?

本来、熊手とは干し草や枯葉をかき集めたり、土を平らにならすために使われている主に農業用の道具ですよね。

しかし、11月の酉の市で有名な神社では、熊手が名物として売られています。元来、今でも農業で使われていいる熊手がどうして神社の縁起物として売られているのか、深く考えたことはないものですよね。

神社に熊手、これには昔から祭と農業が深くかかわっていることが伺い知ることができるんです。

酉の市発祥の熊手

酉の市がおこなわれるようになったのは、東京都足立区にある大鷲神社で江戸時代から続く行事と言われています。現在は、大鷲神社の系列のいくつかの神社でも酉の市がおこなわれています。

元々は、大鷲神社の地域の住民が秋の収穫を祝った祭として始めたものが、いつしか翌年の商売繁盛や開運招福を願うお祭りと変化していきました。その中で、酉の市の一角で売られていた農作業用の熊手でしたが、いつの間にやら開運の縁起物として販売されるようになったんですよ。

しかし、数ある農具の中でも熊手が縁起が良いとされてきたのでしょうか。それにはこんな意味があるから、と言われているんですよ。

熊手はナゼ縁起物なの?

熊手が縁起物と言われるようになったのには諸説ありますが、どの理由も「なるほど」と思うようなものばかりです。どんな意味があって熊手が縁起物となったのか紹介していきますね。

まずは熊手の形は、まるでが獲物をしっかりと掴んでいるかのように見えることから、幸せを「掴んで離さない」といという意味で縁起が良い象徴となった、と言われています。

また、農具そのものの役割である「かき集める」という意味合いから、福をかき集める、運をかきこむので縁起の良いと言われるようになりました。

さらに、戦に向かう前に神仏の前で勝利を願ってから持って行った軍扇が、勝ち戦で再び戻って帰ってきた時には、骨だけとなり反り返ってまるで熊手のような姿だった、というような故事から開運のお守りとされた、という話もあるんですよ。

この熊手をベースに、時代と共に様々な縁起物がデコレーションされるようになります。それが現在の熊手の姿なのですが、本当に豪華ですよね。この熊手の飾りにも意味があるんですよ。

熊手の指物(さしもの)の意味とは?

熊手に飾られているものを「指物」と言います。指物にも縁起の良いとされるものが使われていて、熊手をより縁起の良いものにしているアイテムになるんですよ。

基本の指物は、今で言う伝票とされる商売繁盛を願う大福帳、大金を司る千両箱、魚の王様の鯛、お多福とも言われるおかめ、福の神の七福神、財運の神が持つ道具の小槌、狙った的に当たる商売繁盛の当り矢、縁起の植物の代名詞である松竹梅などが熊手に飾られています。

熊手を作る職人は、指物の一つ一つにも願いを込めて熊手を作っているんだそう。

とはいえ、時代とともに熊手の形も進化しています。指物も自由化してきて、キャラクターが飾られた熊手もあるんだとか。また、平面的だった熊手が、今から60年前ぐらいから立体的に変化してきてボリュームのあるものも増えてきたんですよ。

中には4mもある大きさの熊手とか、100万円もする熊手とか・・・。開運にかける意気込みは壮大なんですね。驚きです。

まとめ

熊手を買う時には小さなものから買って、翌年にはもう一回り商売が大きくなる願いを込めてもう一つ大きな熊手を買う、というようにするといいんですよ。また、飾る場所は、できるだけ高い場所に置いて幸運をかき集めましょう。

熊手の値段は、小さなもので1,000円ぐらいからあります。ちなみに、よく売れるのが2万円~5万円と言われていますよ。

しかし、熊手のことを調べてみたけれど、縁起のいいものばかりが盛り込まれたものなんですよね。改めて知って、驚いてしまいました。このご利益にあやかって、少々お高い熊手でも開運を願ってみたくなります♪


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