段ボール家具をモデルルームに!成約率がアップする理由とは?

私に限ってかと思いますが、最近びっくりしたニュースと言えば、東京オリンピックやパラリンピックの選手村に段ボールでできたベッドフレームを使用する、という話題。

提供されるマットレスは、選手の体重や体形などに硬さを合わせることができるもののようですが、ベッドフレームが段ボールというのは、本音を言えば大丈夫なの?!というところですよね。

しかし、この段ボールのベッドフレーム、成人男性3人がベッドの上で飛び跳ねても大丈夫な強度なんです。しかも、オリンピック後には、ベッドは解体して被災地でも使うことができるそう。今や、段ボールの活用範囲は、家具にまで浸透してきているんですね。驚きです。

段ボール家具事情が気になって色々調べていたら、驚きのアイデアを見つけたんです。それは、モデルルームに段ボール家具を設置すること、なんです。

詳しく見ていきましょうね。


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賃貸物件の成約率をアップさせる方法

賃貸物件を探す時に、家具などが全く置いていない状態の部屋を内覧することがほとんどですよね。物件の周辺環境などは把握できても、肝心の部屋に家具を置いた時のイメージが湧きにくいと思っていました。

広く何もない部屋だと、サイズ感がいまいち掴めません。実際に家具を置いてみた時にどんなスペースになるのか、内覧する部屋ごとに悩むのでなかなか、ここにしようと決めることができないものです。

部屋を選ぶ側としては、がらんとした空間からその後の自分のライフスタイルを見出すことは当たり前と思っていたことですが、賃貸物件を管理する会社にとっても同じように成約のチャンスを逃しているのでは、と気が付いた会社があります。

モデルルームをホームステージングする方法

賃貸物件やリフォームなどを手掛ける第一ハウジング(川崎市)が注目したのが、「ホームステージング」という手法です。

ホームステージングとは、売却しようとしている物件の購買層を意識しターゲットを絞って購買意欲を高める方法で、主にモデルルームに家具や小物を設置し部屋の演出をしていきます。

誰かが住んでいる物件の内覧会なども、家具などはありますよね。しかし、生活感がありすぎてあくまでも他人の家だからと捉えられてしまい、自分のライフスタイルのイメージが湧きにくいと言われています。

また、何も物のない部屋だとマイナスポイントが強調されやすく、冷たい印象を与えます。この部屋をどうやって使えばいいのかわからないなど、自分の生活をイメージしにくくなります。

ただし、本物の家具などを搬入するにはコストがかかること、搬入作業に手間がかかることなどがネックとなります。第一ハウジングでは、コストと作業の手間を抑えたホームステージングを明治大学理工学部建築学科のアイデアと協力を得ておこないました。

ホームステージングに段ボール家具を使う

明治大学理工学部建築学科の園田眞理子教授の研究室では、長らく借り手の付かなかった空き部屋に段ボールで作った家具の模型を設置することを提案しました。

学生がテレビやテーブル、ベッド、キャビネットなど7種類の段ボール家具の型紙を作成し、段ボールを加工します。出来上がった段ボール家具をモデルルームなどに設置します。

段ボールを使ったホームステージングをおこなったところ、3ヶ月以上借り手の付かなかった部屋が設置後1~2週間のうちに、契約希望者が続々と現れました。

学生たちは、ただ段ボール家具の図面を作成し加工している訳ではありません。成約しない部屋の原因を見つけて、課題を補填するアイデアを出し、その物件の地域性や賃貸料などのマーケティングをしていきます。

そのうえで、ターゲットに適したインテリアや家具などをイメージして段ボール家具を作成しているため、成約に導くために最短のホームステージングをすることができるのです。

全国の賃貸物件管理会社でも、ホームハウジングに段ボール家具を使うことが増えてきています。モデルルーム用の段ボール家具を作成している会社もあります。

以下は、「モデルーム」の段ボール家具の動画ですが、ホームステージングをすると本当に部屋のイメージがしやすくなります。

すんなり契約まで行くのもわかる気がしますね。

まとめ

モデルルームのイメージアップと購買意欲アップのために、段ボール家具を使うアイデアを考え付いたのは凄いことですよね。動画を見ても、小物やウインドウデコレーションと併せると、違和感なく部屋を演出しています。

実生活でも使える強度のある段ボール家具も、実際に売っていますよね。どんどん段ボールの活用は進化しています。この先、どんな段ボールの活用法が出てくるのか楽しみですね。


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