動物が可愛い理由!無性に感じる感情の謎とは?

テレビの動物番組って、本当に癒されます。動物の無邪気で可愛い姿を見ていると、何とも言えない気持ちになってくるんです。

心がほんわかしてくるような、今すぐにでも抱っこしてナデナデしたくなるような、居ても立っても居られない様な気持ちになります。

そういえば、私の周りで動物が嫌いという人はあまりいないような気がします。触るのは怖いとか苦手という人はいるようですが、見ている分には可愛いと思うのが多いものですよね。

どうして、動物ってこんなに可愛いと感じるのでしょう?人間が動物に対する可愛いと思う感情が湧いてくるのは、どうしてなんでしょう?

この不思議な感情について調べてみましたよ。


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縄文時代にはペットがいた?!

古来、人間と動物との関係は今とはかなり違っていました。人間の歴史は約500万年という年月を経て現在に至る訳ですが、動物との関係は途切れることなく続いているんです。

原始の時代には、人間は動物から襲われ捕食されてしまう危険を常に感じながら生活してきました。動物を見れば、恐怖や危機感という感情を感じていたんですね。

しかし、動物の肉を食料の目的で狩猟するため、動物を追い掛け回すようになります。この時も、人間は動物に対しては可愛いとは思っていませんでした。まさに、食うか食われるかの現実の中で暮らしていたんですから、到底、動物を可愛いなどとは思えないですよね。

犬と暮らす縄文人

500万年と言われている人類の長い歴史の中で、人間が動物に捕食される心配がほとんどなくなったのは、実に縄文時代中期だった4、5千年前からなんです。

しかし、今から8千年ほど前の縄文時代早期の遺跡から、埋葬された犬の骨が見つかっています。犬を墓に大事に葬っていることから、縄文人は犬と共に暮らして狩りをし、当時はまだ人間を襲おうとする動物の襲撃の番を犬にしてもらっていたんですね。

つまり、犬を家族のように可愛がっていたんです。人間に、このような感情が危険であったはずの動物に対して生まれてくるのには、やっぱり理由があるんですよ。

人間の立場が優位になったから

人間にとって動物は敵の存在であったのが、人間の知恵や文明の進歩によって動物に襲われることも減り、動物に対する危機感が薄れるようになってきました。

また、食料にするための動物とそうでない動物に区別をつけ、食料の選択も人間側がするようになりました。

空腹と危機感がなくなり、人間が生きるための安全が守られるようになった時、動物に対する気持ちが変化してきます。自分が動物よりも優位にいる立場であり、もはや襲われることもない安心感から、動物をいつくしむ気持ちが生まれてきたと言われています。

人間よりも弱いと思う動物を、自分が何とか世話をしてあげないとこの動物は死んでしまう、とか守ってあげたいという気持ちの中には、可愛いという感情も含まれています。可愛くて仕方ない感情が、どうにかしてあげたいという行動を突き動かしているんでしょうね。

赤ちゃんのような容姿

動物が人間の感情を揺さぶるのには、もう一つ理由があります。それは見た目、容姿です。

動物行動学者のコンラート・ローレンツは、人間が何かを可愛いと感じるのには決まった条件があると言っています。それは、赤ちゃんのような容姿や仕草であることなんです。

ベビースキーマ」という要素を人間が感じた時、可愛い!と思わずにいられなくなるんです。その要素には、例えばこんなものがあります。

  • 広いおでこ
  • 幅が広い顔
  • 大きな目
  • 小さな鼻
  • 体の割に頭が大きい
  • ふっくらした体つき
  • 短い手足 など

見た目の愛くるしさに加えて、無邪気な行動をしたり造作がぎこちない、よちよち歩くなどの動作が、より可愛さを増大させるんです。調査によると、ベビースキーマを持った犬や猫は、人間の子供並みに可愛いと感じる人が多いことも分かっています。

動物はもちろん可愛いけれど、赤ちゃんの頃が尚のこと可愛いと感じるのは、ベビースキーマによるものなんです。動物は、まだ何もできない赤ちゃんの動物を可愛いと感じさせることで、相手には危機感を感じさせずに大事に守ってもらう、という生き延びる術でもあるとも言われているんですよ。

人間は、その術中にまんまとはまっている訳なんですね。

まとめ

動物を見た時に、心の底から湧き上がってくる可愛い!と思う気持ちは不思議なものですよね。無意識で得の知れぬような感情が、自然と湧いてくるのですから。

動物を可愛いと思うことにも理由があることには驚きですが、動物もなかなかの策士ですね。古来は敵だった動物と人間が、時代を経て共に生きるようになったのは喜ばしいことですよね。

人間も、動物から多くのものを与えてもらっています。お互いが幸せな暮らしができるように、人間側も努力が必要ですね。


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