ユニクロの安い理由!システム管理と大量生産ってホント?

成長期の子供は見る見る間にすぐ大きくなってしまいますよね。おまけによく動いて遊ぶので、ズボンの膝の部分はすぐに穴が開いてしまいます。だから、洋服を買う時に価格が安いのは大助かりです。

安い衣料品と言えば、やっぱりユニクロですよね。子供のものだけでなく、大人用のもの、インナーウエアや靴やバッグなどの小物も一通り揃っている上に、安いんだから嬉しいですよね。

ユニクロを訪れると、安いからあれもこれもと買いたくなってしまいます。なんでこんなに安いんだろう、ユニクロって。安いからって、質が悪いようにも感じないのが不思議なんですよね。

安いのは、実は何かびっくりするような理由があるんじゃないの?!ユニクロの商品が安い理由を調べてみましたよ。


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2016年ユニクロの売り上げは世界第3位!

ユニクロといえば、安さ。安いけど品質は安定していて、着こなしの幅が広がるカジュアルでベーシックなデザインのものが豊富にあります。店舗数も日本全国に数多くありますよね。

ユニクロも、よく聞く「ファストファッション」ブランドの一つとして、世界でも注目されています。ファストファッションとは、まるでファーストフードのように安くて早いというイメージをのせた造語です。

つまり、最新の流行を取り入れつつ、安い価格で短いサイクルの中で世界的に大量生産し、販売することを意味します。

そのファストファッション、今、世界のファッションマーケットの中心は、ファストファッションが席巻していると言っていいほどなんです。2016年のアパレル業界の売り上げランキングを見ると一目瞭然です!

  • 1位 ZARA (ザラ)
  • 2位 H&M (エイチアンドエム)
  • 3位 ユニクロ
  • 4位 GAP(ギャップ)
  • 5位 Victoria’s Secret (ビクトリアズシークレット)

上位4位までがファストファッション勢です。しかもユニクロは3位!この巨大なアパレルを動かしているのが、製造小売業(SPA)という業務形態なんです。

実は、ユニクロの安い理由には、この製造小売業(SPA)が関係しているんですよ。どんな業務形態なのか、詳しく見ていきましょうね。

ユニクロはSPAモデルで安さを実現!

アパレル業界で、世界第3位の売り上げを誇るユニクロは、どうやって安い価格を生み出し、世界のマーケットで売れる商品を作っているのでしょうか?その秘密は、SPAモデルを活用していくことで、安くて世界的に売れる商品を生み出す流れを作り出すことができると言われています。

ユニクロだけでなく、世界の名だたるファストファッションブランドでおこなわれているSPAモデル、どんなものなのか詳しく見ていきましょう。

SPAモデルの流れとは?

販売店ごとに、レジで読み込んだ「売れている商品」のデーターをタイムリーに把握し、その時々に人気のある売れ筋商品をすぐに商品開発する。商品開発のスパンは、週単位とも言われるほど短い期間の中でおこなわれます。

ユニクロと同じ体制をとるZARAだと、デザインを起こして商品になり世界中の店舗に並ぶまで約2週間、H&Mだと約3週間と言われています。

店舗での売れ筋の反応がすぐに把握できる状態なので、どの程度の生産をしどれぐらいの売り上げが見込めるかを判断することができるようになっています。というのも、その流れをすべて自社の中でおこなっているためなんです。

確実に売れる商品をデーターから引き出し、売れるものだけを世界的に大量に生産し続けることができるのがこのシステムで、この一連の流れを自社でやることがユニクロの安さのポイントなんですよ。

なぜユニクロは安いか?

ユニクロの安さを支えるのがSPAの業務形態で、この体制によって流行をいち早くキャッチして大量生産し、コストを下げることで安い価格で売ることができるんです。

この安さを実現させるためには、具体的には世界的な規模で大量生産をすることなんですが、実はこんな理由があるからなんです。

人件費の安い国で縫製を大量生産している

ユニクロに限らず、多くのファストファッションブランドがおこなっていることですが、縫製などの生産を人件費の安い新興国の縫製工場でおこなっているんです。

例えば、バングラディッシュは人件費の安さから、世界中のファストファッションなどのアパレル業界からの縫製を担う国となっています。今や、世界第2位の縫製輸出品を誇る国となっています。

縫製の機械を導入するよりも、最低賃金が安いバングラディッシュの労働者を増やし縫製をおこなうことの方がはるかにコストが安い、と言われています。

ユニクロの場合、1年間に生産する洋服の数は6億6千万枚と言われています。その洋服は、中国・ベトナム・インドネシア・バングラデシュ・カンボジア・タイ・日本の7カ国、全部で146の縫製工場で作られています。

そのうちの60%ほどの洋服は中国にある88カ所の縫製工場で生産されているのですが、ユニクロの安さを支えているのが、ここでの労働者たちの過酷な労働環境だとも言われているんです。

安さの裏に隠れた労働環境

2015年、中国にあるユニクロの縫製工場に潜入調査をした人権擁護団体によって、低賃金での長時間労働、工場内は40度ほどの室温になり床は工業汚水でびしょびしょに濡れていいる環境状態、生産ノルマを達成できないものへの罰金制度など、驚きの労働環境が世界中に発信されました。

この発表を受けてから、ユニクロは今まで企業秘密として非公表としてきた縫製工場の名前と住所のリストを公表することとなりました。労働環境などの透明化を示す働きかけは、欧米のアパレルブランドでも進んでいて、ユニクロもその流れに乗らざるを得ない状況になったというのが本当のところです。

あまりに安い洋服の裏にある労働環境の実態は、いま世界的にも見直されようとする動きが出てきつつあります。ただ理由もなしに安いわけではなかったんですね。

まとめ

ユニクロの安い洋服の理由は、徹底的に管理されたシステムとそれを支える縫製工場の力の賜物です。しかし今回調べてみて、華やかなファッション業界で輝く世界的にも売り上げが好調なユニクロにも、様々な問題がある、ということ。

ただ「ユニクロの洋服は安い!」とだけ楽観的に考えていた自分が恥ずかしいです。ショップに並んでいるユニクロの洋服が一番最後に私の手に渡り、こんな気持ちになったのは初めてです。

使い捨てのように着てはいけない、当たり前のことですが大事に使っていきたいなと思いました。


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