ガムシロップと砂糖の違いとは?コーヒー事情と糖類の世界!

カフェでアルバイトしている娘が、
帰宅後にリビングで私に聞いて
きました。

「そもそも何でアイスコーヒーには、
ガムシロップで、ホットコーヒーには
砂糖なの?

今日新人さんに色々教えてて、
ホットの時はシュガーね、なんて
自分で言ってたんだけど、

別にこれじゃなきゃダメって事
無いだろうに。砂糖とガムシロップ、
同じ糖類だしさ。」

確かに。でも決められてるわけでも
無いのですが、ホットコーヒーに
ガムシロップは違和感あります。

甘いは甘いでも、ガムシロップと
砂糖の違いって何でしょう?

きっと適材適所な理由があるから、
そう言う使われ方をしている様に
も思えます。

そこでガムシロップと砂糖の違いに
ついて
、調べてみる事にしました。


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コーヒーでのガムシロと砂糖の相性

なぜアイスコーヒーにはガムシロップで、
ホットコーヒーには砂糖なのでしょう?

冷たい飲み物に、砂糖は溶けにくいから?
確かに。

では、熱いホットコーヒーに
ガムシロップを入れないのは
なぜ?簡単に溶けるはずなのに。

どうやら、甘味と温度の関係に理由が
あるようです。

砂糖の甘味を感じる温度をみると、
低い温度から約60度まで変わらず
一定です。

ガムシロップは、果糖ブドウ糖液糖
と言う糖類で砂糖とは別物

こちらの甘味を感じる温度は、
低い温度程甘く、その温度での甘さは
砂糖の1.3倍程も甘い様です。

それが約40度になると、砂糖と同等の
甘さまでになり、

60度の温度になると、砂糖の甘さの
約0.8倍までしか甘さが感じられなく
なるのだとか。

つまり、

  • ガムシロップをホットコーヒー
    に入れると、熱いので甘味を
    感じられない。
  • ガムシロップは冷たい飲み物
    ほど
    、甘味を感じる

と言うのが、アイスコーヒーには
ガムシロップで、ホットコーヒーには
砂糖を使う事の理由の様です。

ガムシロップと砂糖の違い

甘味を感じる温度が違う事は
分かりました。

でも、その他の違いって?

同じ甘いものなのに、そもそも
ガムシロップと砂糖の違い
何なのでしょう?

原料の違い

両者の原料がまず違います。

砂糖の原料は、
てん菜とさとうきびです。

ガムシロップは、果糖ブドウ糖液糖
と言う液糖で、その原料はとうもろこし
のデンプン質です。

酵素の働きで、デンプン質をブドウ糖
に分解
、さらにブドウ糖の一部を果糖
に変化
させます。

このブドウ糖の一部を違った分子に
変える事を異性化と言います。

この様に作った液糖なので、
異性化液糖と呼ばれます。

甘味の強さは、果糖>砂糖>ブドウ糖
順です。デンプンをブドウ糖と果糖に
変換までしたのに、

ブドウ糖が果糖よりも多いと甘味が
弱まります。そこで更に手を加えて、
異性化した果糖を多めに配合すると、

生まれはデンプン質のかなり甘い
果糖ブドウ糖液糖ができます。

これが、ガムシロップの正体の様です。

てっきり水と砂糖を溶かして煮詰めた
ものと思っていたのですが、全く違い
ました。

ですがこんな技術が世に出る前までは、
水と砂糖を混ぜ、長期間の保存でも
砂糖が結晶化しないように、

アラビアガムと言う粘着性のある
甘い樹液を混ぜ込んで作られた様です。

今は異性化糖が主流で、アラビアガムは
使われなくなりましたが、名前は未だに
使われているのですね。

カロリーの違いは?

甘いものと言えばカロリー
気になります。

コーヒー用のスティックシュガー1本5gは、
19キロカロリーです。

一般的な飲料用のガムシロップ
1ポーションだと13gで36キロカロリー
程です。

異性化液糖(ガムシロップは果糖
ブドウ糖液糖でその一種)は、果糖の
比率や別途加えた砂糖の量によって、

呼び名もカロリーも違ってきますので、
大体の目安としての数字です。

身体への影響

砂糖とガムシロップの果糖ブドウ
糖液糖では、身体への吸収のされ方
違う様です。

ブドウ糖と果糖が結合された砂糖は、
腸内で消化され両者が分解されます。

消化後に出来たブドウ糖はそのまま
吸収され、果糖の方は肝臓でブドウ
糖に変換された後に吸収されます。

つまり砂糖は腸内消化と肝臓を経るため、
血糖値の上がり方が緩やかなのだとか。

それに対し、果糖ブドウ糖液糖に代表
される異性化糖類は、口に入れる段階
で既にブドウ糖と果糖に分かれています。

腸内消化が必要無いため、血糖値の上がり
方が比較的だと言われています。

ガムシロップにだけでなく、
清涼飲料水やアイスクリーム、
ドレッシングに焼肉のタレなど、

実にたくさんの食品に使われている
果糖ブドウ糖液糖。

血糖値の急な上昇は気になりますが、
一切口にしないなんて、私にはとても
無理そうです。

摂取量を程々にしながらも上手に
利用したいなと思います。

まとめ

「なるほどー!だからホットコーヒー
には、いくら溶けやすくても
ガムシロップは使わないのね。」

と、娘が果糖ブドウ糖液糖の甘味と
温度の関係を知って頷いて言いました。

それにしても、砂糖だけでも
グラニュー糖、上白糖に、三温糖など
10種類程度もある様です。

異性化液糖の技術も凄いしなぁ。

人の甘味に対する追求ってこの先
何処まで行くんだろうと、

砂糖類の世界のスケール感に、
ちょっと圧倒されてしまいました。


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