インコが喋る理由とは?喋りを可能にする体と脳のつくり!

ショッピングセンターのペットショップにいる愛らしいインコを、小2の息子と「かわいいねぇ。」と楽しく観ていました。

小首を傾げながら人の言葉を喋るインコに、私も息子もくぎ付けで感心していたところ、

なんでインコってお喋りするの?頭が良いの?人と仲良しの頭が良い犬でも人の言葉は喋れないよね。」

と、私に聞く息子。

この手の子供の質問、答えるのって結構難しい。。。そこでインコが人の言葉を喋る理由について、早速ペットショップの方に伺うことにしました。


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インコが喋る理由

インコが愛らしく喋る姿をみていると、確かになぜ喋るんだろう?喋っているけど、言葉の意味は分かっているのかな?などと、どんどん疑問が湧いてきます。

コミュニケーションを取る為

先ずは、なぜ人の言葉を喋るのでしょう?

その答えは、飼い主である人を仲間と思い、コミュニケーションを取ろうとするから。インコから見れば飼い主である人間も同じ仲間(インコ)に見えるのですね。

野性のインコは、オスがメスに求愛をする時に、鳴いてプロポーズしますし、ヒナ鳥が、巣で親鳥からエサをねだる時にも、鳴いて要求するそうです。

相手と同じ鳴き声を出すことで、お互いの絆を確かめ合うのだとか。野性ではインコはインコ同士で鳴き合いますから、当然人間の言葉は発しません。

人に飼われているインコも、ゲージにお相手のインコがいれば、インコ同士でコミュニケーションを取れてしまうので、人の言葉は真似しないのだそうです。

人の言葉の意味を理解している?

お喋りが上手なインコをみていると、本当に意味が分かってその言葉を話している!と思うほど。実際のところはどうなのでしょう?

これには、理解している説と、していない説の二通りある様です。

  • 理解している説
  • 大型インコのヨウムは、知能は5歳児程度まであり、2歳児程度の感情も持ち合わせるとても賢いインコです。

    有名なアレックスという名のヨウムは、「~したい。」「~に行きたい。」など、インプットした100以上の単語を自在に引出して、要求を言葉で伝えたと言われています。すごい。

    単なるモノマネでは無い領域です。

  • 理解していない説
  • 実際の言葉の意味が分からなくても、ある言葉を喋ることによって、飼い主が嬉しそうな顔をするのを学習し、その結果喋っているという説もあります。

    例えば朝に「おはよう」と飼い主が話しかけると、「おはよう」とインコが返すのは、飼い主と遊びたい!コミュニケーションを取りたい!と思うインコが、「おはよう」と以前に返した時に、飼い主が嬉しそうな表情をしたことを覚えているからなのですね。

インコの喉周りと脳

喋る理由は、飼い主と言葉を介して遊びたい!という気持ちからでした。では、なぜ喋れるのか

息子曰はくの、なぜ犬は喋れないのにインコは喋れるのか、その理由を、インコの喉周りと脳のつくりの観点から、店員さんに説明をしてもらいました。

インコの舌やインコ版声帯について

インコの好物は種子類なので、種の皮を舌を使って器用に剥くのだそう。結果インコの舌は厚く、その舌の厚みが、人の言葉や色々な鳴きまねをするのに適しているのだそうです。

鳥は鳴管(めいかん)と呼ばれる場所を震わせて鳴きますが、インコは他の鳥よりも、この鳴管の周りにある筋肉が発達しているため、自在に声を七変化できるというわけです。

人に飼われている鳥はみんな、人間の声を真似しようとしますが、インコの様な超「舌」と、人間並みの「声帯」を持ち合わせていない為、人の声を真似できないのだそうです。

インコの脳について

人と仲の良いも、飼い主さん大好きで、遊びたがりますが、人の言葉は話せません。

これは、聞いた声をインプットして、同じ声をアウトプットする神経回路が、大脳を介していないからだそう。

インコも犬も、脳のうち、脳幹と中脳という部位で「音を聞く」、「声を出す」という作業をしますが、「聞いた音」が大脳を介しているか否かが違いの決め手となります。

  • 聞いた音を同じ声として出せる
    人やインコの脳の回路
    1. 脳幹と中脳の音を聞く部分で「あそぼ」と人の声を聞く。
    2. 「あそぼ」の音が、大脳を経由して、声を出す部分の中脳と脳幹につながる。
    3. 「あそぼ」の声として出る。
  • 聞いた音を同じ声として出せない
    犬や猫やサル等の脳の回路
    1. 脳幹と中脳の音を聞く部分で「あそぼ」と人の声を聞く。
    2. 声を出す部分の中脳と脳幹が働き、「ワンワン」と声として出る。聞いた音が大脳を経由していないので、生まれながらにもった声しか発声できない。

まとめ

「飼い主さんと仲よく遊びたいからインコってお喋りが上手なんだね。」

店員さんのお話を聞いて、すっかり納得がいった息子。

ヨウムの賢さに「すごいんだねぇ。」と感心しきりで二人で家路についた時、家の付近でゴミをあさっていたカラスを見つけました。

「カラスも相当賢いんでしょ?」と息子に話を振られた私。確かに、「羽をもった霊長類」と言われる程に知恵の働くカラス達。

もし彼らが、インコ並みのと、鳴管周りの筋肉と、音に関する脳の神経回路を持ち合わせていたら、

「今日のゴミはロクなもの無いな。」などとしゃべるんだろうか?と想像したら、彼らの逞しい姿にちょっとたじろんでしまいました。


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