有給休暇を取得したら給料に交通費が入ってない!これってあり?なし?
かつての同僚、A子さんが妊娠し、
身体に、負担がかかって辛かったため、
先月、退職したと連絡がありました。
幸い、現在は安定期に入っているので、
元同僚のJ美さんと2人で、
A子さんの自宅へ、お邪魔してきました♪
「お久しぶり! お疲れ様~」
某コーヒーチェーン店の、
ノンカフェインコーヒーと、
ケーキをお土産に、話も弾みました。
そんな時に、A子さんが
気になることを、言い出しました。
先日、給与が口座に振り込まれ
給与明細も郵送で、送ってくれたとのこと。
A子「実は、有給休暇が40日残っていて、
会社には申し訳ないけど、
労働者の権利だと思って
1か月間有給取ったの。」
J美・私「うわっ、大胆!」
交通費手当は当然?
A子「だって、職場は忙しいんだもの。わかるでしょ。
妊娠をきっかけに、短時間勤務に
切り替えてくれたはいいけど、
有給休暇が、ますます取りづらくなっちゃって。
でも、身体もしんどかったし、
有給もったいないじゃない!」
私「まぁ、そうね…。私も取りづらかったなぁ。
なんとか、退職前に7日休んだけど…。
にしても、大胆! あなたらしいわね。」
A子「それで給与明細みたら、金額が少なくて。
細かく見てきたら、交通費が支給されてないのに
気付いたってわけ!
うちの会社は、給与に、1か月分の交通費を
手当してくれたけど、
毎月、定期買うのも、ちょっと手間だし、
まとめて3か月分買ったのに、
1か月分損したって思うと、悔しくて…。
これって、会社に請求できるのかな?」
そこは、J美さんの出番ですね。
彼女、人事部にいたのですから(^^;
交通費手当の法律が労働基準法にない!
J美「休暇中は、会社に出勤してないんだもの。
そりゃ、交通費出ないわよー。」
と、あっさり一蹴してしまいました。
J美「知ってた? 労働基準法は、
通勤交通費を、支給しなさいという
法律はないのよ。会社の判断によるの。」
A子・私「ええーっ!!」
J美「だから、会社の就業規則が大事なの。
それには、交通費についての規則が、
明記してあるからね。
会社によっては、明記していない所もあって
うやむやに処理されたって、話も聞くけど。
うちの会社では、明記してあったわよ。
就業規則、タイムカードのそばに
ぶら下がっていたでしょ?」
A子「そういえば…。そんな大事な物だったなんて。
ちゃんと読んでいれば、定期券を
3か月分買うなんて、しなかったよね。」
私「あれ? 私の場合、
7日有給取ったけど、交通費手当は
いつも通り、ついていたけど?」
J美「そうね。勤務日数が月22日あったとして、
うち、7日は有給休暇の場合、
15日出勤してるよね。
特に長距離通勤の場合、
日割り計算をすると、交通費が高くつくから、
定期代として、1か月分支給したほうが、
安くあがったからよ。」
私「なるほどねぇ。
でも、交通費手当が義務じゃないって、
初めて聞いたよね。」
A子さんも私も、交通費手当は
当然もらうものと、思っていただけに
J美さんの話は、驚きでした。
まとめ
帰宅後、ちょっと気になって調べてみたら、
こんなことも、見えてきたのです。
月給制なのに、有給休暇の日数分だけ
交通費が差し引かれた、という話が多いのです。
月給制といわれる給与体系は、
「月給日給制」であることが、
多いようです。
欠勤や遅刻、早退すると、
ノーワーク・ノーペイの原則により、
月額賃金から差し引かれます。
手当などはそのままでも、欠勤控除の単価計算に、
これらの手当ても、含まれていることが多く
実質的に、減額されているのですね。
ここから、考えると有給休暇でも
会社に出勤してないので、交通費手当が
減額されても、文句言えないわけです。
じゃあ、月給制というのは何なのか、となると
残業手当などの、変動賃金以外の
月額賃金が、固定されていること。
欠勤、遅刻、早退してもノーワーク・ノーペイの
原則を適用しないので、賃金は減額されない、
ということのようです。
有給休暇中でも、交通費を支給しているのか
というと、微妙ですよね…。
実際に、こういう会社は、ほぼないと思いますし。
ブラック企業でない限り、就業規則はあるので
一度、目を通してみては、いかがでしょうか。
こんなはずじゃなかった!と慌てないためにも。