砂糖の種類!甘さに違いはあるの?
我が家で料理に使っているのは、きび砂糖です。砂糖のパッケージにも書いてありますが、きび砂糖にはミネラルが含まれているから体にいいのかな、というほのかな望みを持って使っています。
白い砂糖を使わなくなってから数年経ちますが、年に何度か娘がお菓子を作りたいと言い出す時に、「グラニュー糖ないの?」と聞かれます。常備していないので突然言われても困る訳ですが、同じ砂糖だからグラニュー糖じゃなくてもいいでしょ、とも思うのですが・・・どうなんでしょう。
スーパーの砂糖売り場にも、結構たくさん種類があるのものですよね。そういえば、こんなに種類があってもどの砂糖も甘さは同じなんでしょうか?砂糖の種類によって甘さの違いはあるのか、調べてみましたよ。
目次
砂糖の原料になるのは2つ!
砂糖の原料になっているのは、ひとつではありません。原料となっているものは2つの種類があります。
砂糖の原料として有名なのは、沖縄や鹿児島など亜熱帯や熱帯地域で栽培されている「さとうきび」ですが、「てんさい」という北海道など寒い地域で栽培される砂糖大根と呼ばれる植物も砂糖の原料となっています。
さとうきびはイネ科の植物で、茎に多く含まれている糖分を砂糖の原料としています。亜熱帯で育つさとうきびは、体を冷やす作用があり体への吸収も早いと言われています。
一方、てんさいは白カブのような姿をしていますが、ほうれん草の仲間の植物です。土に埋まった根の部分に糖分をたくさん蓄えています。寒い地域で育つてんさいは、体を温める作用があります。また、ゆっくりと消化されるため血糖値の上昇を抑える働きもあるんですよ。
製法の違いで種類が変わる!
これらの原料を精製してショ糖を取り出して砂糖にしていきます。しかし、世の中には様々な形状や色の違う砂糖が売られていますよね。これは、砂糖の原料や工程に違いがあると、砂糖の状態も変わってくるのです。
砂糖の精製方法とは、ショ糖を取り出してろ過などの工程を経て、遠心分離機で結晶と糖液に区別されるところまでは、黒砂糖と和三盆以外は大体同じになります。
では、砂糖の種類はどんなものがあって、どう違うのかを詳しく見ていきましょうね。
砂糖の種類と甘さの違い
砂糖の種類は大きく分けると主にこんな種類のものがあります。精製の工程の違いに沿って見ていきましょう。
独特な製法の砂糖の種類
- 黒砂糖
黒砂糖は、他の砂糖とは違った工程で作られます。さとうきびを細かく切り砕いた後汁を絞り、煮詰めることで黒砂糖ができます。さとうきびの含むミネラルがそのまま残っているため、甘みと共に渋みや塩気、苦味などの独特な味になります。
甘さについては、ミネラルの影響でコクがあり濃厚な甘さと表現されることが多いです。
- 和三盆
江戸時代から続く日本独自の方法で作る砂糖です。工程に手がかかり、原料であるさとうきびも特定の産地と品種のものに限るため、希少で高価な砂糖になります。淡黄色の非常にきめが細かい砂糖で、高級和菓子などに使われます。
濃厚な甘さである黒砂糖をかなりまろやかにしたような甘さで、後味に残るくどさがなくスッキリとしています。
ショ糖の結晶から作られる砂糖
- グラニュー糖
グラニュー糖は、世界では主流の砂糖になっています。ショ糖を細かい結晶の状態にした砂糖で、ほぼショ糖の結晶であるといってもよいほど純粋度の高い砂糖と言われています。
クセがなく淡白な甘さなので、料理や飲料の味を活かす砂糖と言えます。
- 粉砂糖
グラニュー糖を細かく粉砕したものを粉砂糖と言います。お菓子などのデコレーションに使われることが多いです。甘さは、グラニュー糖と同じで、素材に甘さだけを付ける砂糖です。
- 顆粒状糖
粉砂糖を加熱し粒状にして、さらに冷却乾燥させた小さな気泡を含む砂糖です。フロストシュガーとも言います。甘さは、グラニュー糖や粉砂糖と一緒です。
- 白ざら糖
ショ糖の結晶を、グラニュー糖よりも大きく結晶化させた砂糖です。一般的には家庭で使われるよりも、製菓など使われていることが多いです。高温に強くガリガリとした食感が製菓には重宝されていますよ。
甘さは、グラニュー糖と同じでクセがない素材を活かす甘さになります。
- 上白糖
日本では、生産されている砂糖の7割ほどの割合を占めた砂糖で、家庭でよく使われている砂糖になります。日本人にとっては慣れ親しんだ味なので、砂糖の甘さの基準になっているとも言えます。
しっとりとしていて手にベトベトとくっつくような砂糖なのは、ショ糖の結晶にブドウ糖や果糖などを吹きかけて水分を保つような工程を加えているからなんです。
ショ糖の純度が高いグラニュー糖に比べて、ブドウ糖や果糖が加えられている上白糖の甘さはより強いと感じます。
糖液から作られる砂糖の種類
- 三温糖
ショ糖を結晶化させ、グラニュー糖や上白糖などが作られた後の糖液を再び煮詰めて結晶を取り出す工程でできる砂糖です。薄い茶色なのは、結晶化させる工程で何度かに詰めて焦げカラメルができるからなんですよ。
上白糖と同じように、ブドウ糖や果糖を加えているためしっとりとしています。カラメルの風味がコクと濃厚さのある甘さを出しています。
- 中ざら糖
糖液をザラメ状に結晶化させた砂糖です。三温糖と同じく作っている工程でカラメルができるため、茶色になります。コクのある甘さになりますよ。
まとめ
我が家で使っているきび砂糖は、黒砂糖と三温糖の工程の間に派生した砂糖の種類だと知りました。精製途中の糖液を結晶化させて作っています。特定の砂糖の種類という位置づけではなく、製造メーカーの登録商標でした。
このように、先に上げたような種類の他にも砂糖には様々なものがあります。精製方法によって、こんなにたくさんの種類の砂糖が生まれているのには本当に驚きました。
お菓子にグラニュー糖を使った時には、調理時に溶けやすく、仕上がりはさっくり軽く癖のない甘さになります。一方、上白糖や三温糖などを使うと、砂糖自体に水分がありしっとりして甘みが強くなります。
目指すお菓子の状態によって、砂糖を変えてみてもいいですね。