注射が怖い!大人なのに泣くのはおかしい?
注射が大嫌いな友人。健康診断のたびに、採血が恐怖なんだとか。思わず涙が出てきてしまうのだそうです。
「おいおい大人なんだから」と笑い飛ばしてしまいましたが、本人はいたって真剣に怖がっています。あまりに大泣きして、看護師さんにあきれられたことも一度や二度ではないそうで。
大人なのにこういう人って、他にもいらっしゃるんでしょうか。気になったので調べてみました。
注射のここがイヤ
調べてみると、「ボロボロ涙が出てきた」「泣き叫んでしまった」と、注射で泣いた経験のある方、結構いらっしゃるようです。注射が嫌いな主な理由は以下の通り。
- 針が刺さる感触がイヤ
- 血管が細くて表面に出ず1回で成功しない。
- 手の甲に刺された。
- 血液が抜かれているところを見れない。
普通の注射でも嫌ですが、中にはものすごく痛いものもあります。髄液の検査で背中に刺す注射というのが、かなり痛いらしいです。
また、脚のツメの手術で指に刺した麻酔が痛かった、という話も。
こんな実験がありました
実際に悶絶してしまうほど痛い注射もありますが、頻度が高い予防接種などの普通の注射くらいは、冷静に受けたいもの。
専門家に言わせると、注射の針自体はとても細いもので、それほど痛くないはずだとか。
そこで、注射嫌いでいつも泣いてしまう子供たちに協力してもらったこんな実験がありました。とてもやさしそうなお姉さんに目隠しをしてもらったあと、右腕にボールペンで絵を描いてもらいます。
目隠しを取った子供たちはそれを見て楽しそうな様子。次にもう一度目隠しをしてもらい、こっそりお姉さんと入れ替わったお医者さんが注射をすると…、
なんと全員泣かなかったのだそうです。
実は予防接種の注射は、ボールペンで押されたときの感触よりも、ちょっと痛い程度だとか。それなのに、なぜみんな注射を「痛い」と怖がるのでしょう。
人間の皮膚の下にある痛みを感じる点、痛点は、生まれたての赤ちゃんのときは間隔が狭く、数多く存在するため、大人よりもずっと痛みを感じやすくなっています。
このため大人になっても、「注射がとても痛かった」という恐ろしい記憶が鮮明に蘇り、注射を見ただけで痛みを感じる条件反射を起こしてしまうと考えられています。
やり過ごす方法とは
実は注射する看護師さんの腕次第で、全く痛くない場合が有るそうです。
といっても、経験を積んだ凄腕看護師さんに当たるときばかりではありません。上手に恐怖をやり過ごす方法にはどんなものがあるのでしょうか。
・針を射される場面を見ないようにする。
・なるべく他のことを考える。
例えば、看護師さんによって技術に差があるのなら、心の中で、採点してしまうとか。
「なかなか上手。じゃ、95点!!」
「まだまだ。30点」とか。
あまり経験のなさそうな看護師さんに当たって痛かったときは、
「これも経験、だんだん育ってくるものだ」
と今後の上達を温かく見守るくらいの余裕を持ちましょう。
さいごに
注射に対する恐怖心は、幼少のころの記憶によるところが大きいようです。子供は大人の反応を見ているので、大人が「注射は痛いよ」とか「(注射されてるとき)見ない方がいいよ」
などと口走ってしまうと、恐怖心を植え付けてしまうことになります。
「ちょっとチクっとするだけで、全然痛くないよ」と、大したことじゃないという印象を持たせるのも効果があるかもしれません。
注射で泣いてしまう大人というとちょっと恥ずかしいと思いがちですが、病院にはいろんな人が来て、治療中は色んな反応をするもの。
自分が思うほど、周囲は特異な目で見てるわけでもないようです。大人が泣いたっていけないことはありません。反応してしまうのも個性。「痛いんだからしょうがない!」