年末賞与にかかる社会保険料!どんな計算方法をするの?
来月は待ちに待った、賞与の
支給月です。
経理は大忙しなんですが、
今年入った新人君は、楽しみとは
また違ったドキドキがあるようです。
新人君「賞与って、社会保険料は
引かれるんですか?」
私 「あれ?夏の賞与の時に
やらなかった?」
新人君「夏は、新人研修に行ってた時期と
重なって、僕はやってないんですよ。」
私 「そうだったね。賞与にも社会保険料は
かかるよ。じゃあ、実践をする前に
どういう計算をするのか、教えてあげるよ。」
新人君「お願いします。」
では、何がいくら引かれるのか、
次の項で説明していきますね。
賞与にかかる社会保険料について
賞与から差し引かれる社会保険料は、
つぎの通りです。
- 健康保険料(40歳以上は介護保険料も)
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
地方税である住民税は、賞与から
引かれることはありません。
これは毎月の給与からしか、
引かれないことになっています。
賞与にかかる社会保険料の計算法
- 健康保険料、厚生年金保険料は、
協会けんぽのHPの都道府県毎の
保険料額表を元に、計算します。標準賞与額(賞与総額から1000円未満の端数を
切り捨てた金額)に、「健康保険料率」を掛けて
1/2にしたのが、健康保険料です。会社と従業員で半分ずつ支払うから1/2にします。
標準賞与額(賞与総額から1000円未満の端数を
切り捨てた金額)に「厚生年金保険料率」を掛けて
1/2にしたのが、厚生保険料です。会社と従業員で半分ずつ支払うから1/2にします。
計算に使用する、「健康保険料率」、
「厚生年金保険料率」は、
こちらの表から出します。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150 - 雇用保険料の計算は、厚生労働省のHPの
平成27年度の「雇用保険料率」を元に
計算します。賞与総額に、「雇用保険料率(労働者負担)」を
掛けたものが雇用保険料です。「雇用保険料率」はこちらの表で
確認してください。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000073918.pdf - 健康保険料 9,970円
- 厚生年金保険料 17,470円
- 雇用保険料 1000円
では、実際に計算してみましょう。
実際に計算してみましょう
東京都の会社員Aさん(30歳扶養親族なし)に、
賞与20万円を支給します。
Aさんの、前月の社会保険料等控除後の
給与等の額は235,417円でした。
標準賞与額20万円 × 東京都健康保険料率9.97% × 1/2 =9,970円
②厚生年金保険料
標準賞与額20万円 × 東京都健康保険料率17.47% × 1/2=17,470円
③雇用保険
賞与総額20万円 × 雇用保険料率労働者負担5/1000 =1000円
よって、Aさんの社会保険料は
になります。
まとめ
新人君「うわ、
やっぱり経理のこういう計算って
難しいですね。」
私 「そうだね。うちみたいな大きな会社だと
ひとりひとりの分を、計算機で
計算でするわけじゃないけどね。」
新人君「それを聞いて安心しました。」
私 「でも、どういう風に計算して
どのくらい引かれているのかを
知っておくのは大事ですよ。」