演劇の台本セレクト!少人数でもできるもの3選

演劇と言えば、学校の文化祭の花形でしたが、今はどうなのだろう?

「ねえ、今度うちの子が文化祭演劇をやることになったのだけどクラブの演劇だから人数がいないって!女の子ばかりで4,5人しかいないらしくって、大物の道具も使えないのそれでもできる演目ってなにかない?」

いきなり、怒涛の如く質問してきた知人は赤旗を見た牛並みの興奮状態でした。

とりあえず、質問を整理すると、子供さんが演劇をやることになったけど人数がいなくて少人数台本がないか探してほしい。と、こういうことなのでしょうかねぇ?

まったく、人を便利に使おうとしおってこうなったら、私も勉強に調べまくってやるわ!演劇の台本!少人数でもできるお話を3つほど厳選してみる、というので調べていこうと思います。


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演劇は大がかりでなくなっている?

私の通っていた学校には演劇部、というのがなかったので、私は学生時代、演劇を見たことがないのです。漫画、アニメでキャラクターが人物を演じるなんて話を見たことがある程度です。

あ、これは、ひょっとして、寺山修司の『さらば、映画よ』のような感じですか?

みんな誰かの代理人、という感じなのですが、アニメキャラという代理人たちがさらに劇の人物を代理している。

この戯曲も、読んでみると面白いかも知れないですね、劇という代理をすると、いうのならば……。

脱線しましたね、アニメもキャラが極端に多いのは多いですが、それ以外では少なめですし、劇をやるのはさらに少数です。

そんなキャラたちに演じてもらう、台本とは、結構少数ものだったりします。多くて5人、少なくて2人と、いう感じであとは、小物づくり、衣装係がいれば演劇は十分機能するような時代、ですかね。

学校の生徒で演劇をする子はそんな多くないので、大がかりでなくなっていっているより、小規模にせざるをえない、のですね。

台本選びは難しい

で、肝心台本選びですが、近頃はネットに台本を投稿する、というのがあるようですね。

私が遊びで小説を書いているのと同じようにちょっとした遊び心で戯曲の脚本を書いている、ということなのかな?

ネット台本は、無料、とのケースが多く内容的にはちょっとだけ薄い、というか面白みに欠けることがままあります。

なので、学校の教員によってはネットの台本はなし、とか、コンクールでは審査前にはねられることもあります。なので、難しいところ、なのですよね。

ネット台本ではなく、紙の本で面白い演劇、しかも少人数な条件だとそういくつもないです。

ですが、今回は、3つくらい私がこれは、面白いかも?と思ったものがあります。

少人数演劇:ここだけの話

1993年に出版された、高橋いさをさんのBank Bang(!) Lesson(バンク・バン・レッスン)に併録されている短編一幕劇になります。

キャスト数は3人、劇の時間的には60分かからないのでは?といった感じで衣装がちょっと…みたいなふうです。

あらすじをさらに噛み砕いてしまうと次のようなお話になります。

高橋という男性が離婚を望む奥さんを待っている部屋に、ウェディングドレスを着た女、明日香が飛び込んできます。彼女は結婚したくなくて、式場から逃げてきたのです。

高橋にしばらくかくまってくれ、と頼み、高橋は式場に戻そうとします。明日香は結婚する前に後悔して、逃げたのだが、あなた(高橋)は結婚に後悔はないのか?と迫り……。

と、いう感じですので詳しく見たいと思ったら、図書室か書店にゴーですよ!

少人数演劇:楽屋

2006年に出版された、清水邦夫さんの演劇文庫に収録された3作品、そのうちの1つが、これです。キャストは4人で、女性のみでできる演劇になります。

上演時間は80分くらいで、結構長めとなっているのですが特別に色々な衣装や小物を用意しなくてもよさそうな劇です。

まず、亡霊の女優AとBが登場します。

楽屋で念入りに化粧をして、出番に備えているのですが、その出演機会は永遠にくる筈ない、ありえないのです。

それでも、準備を続ける2人の楽屋に今上演中の劇で主役を務める女優Cが帰ってきます。すると、パジャマ姿で枕を抱えた女性が1人、女優Cの前に現れます。

彼女は女優のDで、精神を病んで入院中だったのですが、良くなったから主役を自分に返せ!とCに迫ります。

口論となり、CはDの頭をビール瓶で殴ってしまいます。Dはふらふらと楽屋を出ていくのですがCが楽屋を出てから戻ってきます。

すると、AとBが見えるではないですか!打ち所が悪くてDは死んでしまったのです。

3人になった楽屋の亡霊はひょんな拍子にいつか来るかもしれない出番の為の稽古開始して……と、いうお話です。

女性ばかりですが、主役が欲しい、とか精神を病んで、とか、学生には少々刺激がある内容かな?と思ったり。

女の子だけが演じるのならば、この劇は比較的挑みやすいかもしれませんね。YouTubeの動画でこの楽屋の演目を映したのがありましたので参考までに。

しっかり80分ありますので、少し手元に、お菓子と飲み物を用意すると最後まで見られていいかもしれません。最初の語りを別の人に頼めば、5人で演じることもできるでしょうね。

キャストの配役は監督役にお願いします。

少人数演劇:熊

2012年出版のアントン・チェーホフさん原作浦雅春さん訳の文庫本に収録された3作品中1作がこれです。キャストは3人、上演時間は45分から50分といったところですね。

ちょっと、あらすじだけ読んでも「」という作品でしたが、面白くはあるかと思います。旦那に1,200ルーブルを貸したという人が現れて、奥さんに返済を求めます。

奥さんは、気分じゃない、という意味不明な理由で明日まで待って、と言います。借金を取り立てられて、この余裕は私にはよくわかりませんが、そこからなぜか決闘をしようという急展開になります。

でも、決闘はいいけど拳銃の使い方がわからないと言う奥さん、取り立てさんは仕方なく教えてやることに。手が触れあって、目が出会って、なぜか
ニヤニヤが入って、それでめでたし、という感じですね。

最初はまあ、わかるけど途中から全然理解できない、という面白さですので、ほほう?と思われたなら手に取ってみては?

おわりに

少人数で演劇、結構面白不思議台本があるものだと、そう思いました。

「へー、面白そう、早速教えてみるね」

知人は、自分こそが、その台本に興味をそそられた様子で、娘さんに図書室借りてきて!と頼んだ様子でした。

後日、三冊すべて読んでみて知人のオカン的判断で、『楽屋』をしてはどうか?と、アドバイスしたそうです。

小物も少なくて、女の子だけでできるのでやりやすいと判断した様子です。

忙しくて、演劇を見る余裕など今はないですが、それでもこうして、台本という世界に触れると、楽しいですね!これからも、色々と本を読んでいきたいと、思います。


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