食べ物の消化と吸収にかかる時間は?体に優しい食べ方とは!
最近、残業続きで帰宅が不規則なので、夕飯を寝る前に食べたりすることもあるせいか、翌朝、胃がもたれることが時々あります。そんな事を栄養士の友人にぼやいていたら、お叱りの一言が!
『食べる物の消化と吸収の時間を逆算して食べないと、将来、ホントに後悔するよ!』
そう言われても、素人には食べ物の消化や吸収の時間まで、逆算して食べるのは正直面倒です。なんてことを言うと、更に叱られそうだったので、素直に友人の話を聞くことにしました。
胃で消化にかかる時間
私たちが食べた物は噛み砕かれ、食道から胃に送りこまれます。噛み砕かれた食べ物は、胃である程度消化され、十二指腸、そして小腸へ送り込まれます。
アルコールも胃で吸収されてしまうので、空腹状態で飲酒すると酔いやすい、というのはこのせいだそうです。消化にかかる時間は、食べ物の種類や量によって異なりますが、平均で概ね3時間くらいとのことです。
・果物:20~30分
果物には酵素が多く含まれているので、消化の際、人間のエネルギーをあまり必要としないため、消化にかかる時間が短いんです。
・野菜:1~2時間
野菜にも、果物ほどではありませんが酵素が多く含まれているため、消化にかかる時間は短いとされています。
・炭水化物:2~4時間
米やパン、パスタや麺類などの炭水化物には、でんぷんが含まれます。それらを分解する為に体内のエネルギーを必要とする為、時間がかかります。
・タンパク質:4~6時間
肉や魚、卵、乳製品やナッツ類などの消化には、脂質が含まれます。それらを分解する為には、体内のエネルギーを多く必要とする為、最も時間がかかります。
因みに、友人が『後悔するよ』と警告しているのは、胃で様々な食べ物が消化にかかる時間、つまり食べ物が胃に留まっている時間が関係しています。食べ物がいつまでも胃に残っていると、胃に負担がかかってしまうから、とのことです。
そこで、主な食べ物の胃内滞留時間をまとめてみました。
食べ物の胃の中での滞留時間
食べ物 | 滞留時間(100g当たり) |
---|---|
白米粥 | 1時間45分 |
米飯 | 2時間15分 |
焼いたパン200g | 2時間45分 |
玉子焼き | 2時間45分 |
牛肉の煮物 | 2時間45分 |
海老の天ぷら | 4時間 |
バター50g | 12時間 |
脂質の多い食べ物ほど、胃の中に滞在している時間が長い傾向にあるようです。ただ、先程の時間は、それぞれの食べ物を単体で食べた時の、胃内滞留時間です。
また、量が多ければその分、滞留時間も長くなります。例えば、炭水化物を含むご飯と、タンパク質を含む海老天ぷらが組み合わさった天丼を食べると、場合によっては、胃に8~24時間ほど滞留することもあるそうです。
つまり、消化に最大24時間かかる場合、胃もたれをおこしたり、美ボディ作りの妨げになってしまいます。
小腸で吸収にかかる時間
小腸で食べ物の吸収にかかる時間は、平均で5~8時間くらいと言われています。
約6mある小腸に運ばれた食べ物は、完全に消化された後、吸収されます。その時間が、最長だと8時間くらいなので、寝る直前に食べたりすると、胃がもたれてしまう、というわけです。
消化時間を考えて食べよう
人間の体には、一定の体内リズムがあり、その周期で動いているとのことです。それを活かせば、美味しく食べてすっきり排せつもできて一石二鳥!と友人が教えてくれました。その体内リズムとは・・・
長期間、夜勤や交代制勤務をしていると、また別のリズムができてしまうので、上記の例は当てはまらないそうです。
が、一般的な生活パターンの場合、夕飯は遅くとも『夜8時位までには食べましょう』と言われるのは、体内リズムのせいだったんですね。
あまり遅い時間に食べてしまうと、思いっきり吸収して体内に取り込んでしまいます。『食事は1日2食で充分!』という方は、このリズム通り、朝食を抜いても昼まで持ちこたえることができるパターンの方だそうです。
ただ、私は朝ごはんを食べないと、午前中は頭が冴えません。友人曰く、体内リズムを知った上で、1日を通して、食べる時間を考えるといいとのことです。
まとめ
かくいう友人も、忙しく食べる時間は不規則だそうです。が、そんな時は、野菜や果物など消化のよいものを多くとるようにし、きちんと食べられる時に、しっかり肉や魚を食べるそうです。確かに、それなら胃もたれすることもなさそうですね。
私もそのパターンを真似させてもらいつつ、体内リズムの話を参考に、少し乱れがちだった食事時間を見直してみようと思います。