郵便で個人情報入りの書類を送りたい!書留で本当に大丈夫?
職場の総務課の同僚が、困った顔で言うのです。
「辞めた後輩に、郵便で離職票を送るんだけど、個人情報が含まれているから、書留で送った方が、安全かな?」
「書留だと手渡しだから、安全だと思うよ。」
「でも、もう引っ越したらしくて、転居届も出したみたいだけど、本当に大丈夫かな?」
そこまで、念を押されると、自信がなくなってきました。後輩の場合は、大丈夫のようですが、もし、アパート住まいで旧住人が転居届を出していなくて、新しい住人が、表札を出さずに、書留を、本人のふりをして受け取る・・・
なんて事も、あり得るのかな?
何故か、銀行のキャッシュカードの磁気不良多発の為、再発行に際して書留を、受け取る事が多い私。ちょっと、気になったので、調べてみたら、面白い事が分かりましたよ。
書留とは
『書留』といっても、一般書留と簡易書留、現金書留の、3種類のサービスがありますが、今回は、書類関係について気になるので、一般書留と簡易書留の、サービスの違いを調べてみました。特徴的な共通サービスと併せて、ご紹介します。
共通するサービス
- 書留を利用できるサービスは
手紙・はがき・雑誌を含む刊行物などの郵便物、ゆうメールです。 - 郵便局での差し出し、対での受け渡しで受取りの際は、印鑑か受取人のフルネームでのサインが求められます。
- 昼間に、不在で受取れなかった場合、電話で19時頃までに、再配達依頼をすれば、21時頃までに、当日再配達してくれます。
- 日曜、休日も配達してくれます。
- 信書を送る事ができます。
少し気になる『信書』ですが、
『信書とは特定の受取人に対し、
差出人の意思を表示し、
又は事実を通知する文書』
と郵便法、及び、信書便法で規定されています。
例として、手紙、納品書や申込書等、請求書の類、免許証や表彰状など、許可書の類、納税証明書や履歴書など、証明書の類、が身近な信書として、扱われます。
一般書留
引受から配達までの、中継地点を含む、送達過程を、記録してくれます。
差し出しの際、損害賠償要求額の上限は500万円ですが、申し出がない場合の損害賠償要求額は10万円が上限です。金・銀・ダイヤモンドなど、約款で定められた貴重品は一般書留でしか、送れません。
付属可能なオプションサービスは、引受時刻証明、配達証明、内容証明、本人限定受取、30万円を超える、代引です。
簡易書留
引受と配達のみを、記録してくれます。
郵便物不着など、万一の場合の賠償額は5万円までの実損額になります。付属可能なオプションサービスは速達と、30万円以下の代引です。
一般書留に較べると、簡易的なサービスの為、料金も割安なので、ちょっとしたライブのチケットの送付などに、利用できそうです。
ここで気になったのは、一般書留のオプションサービスの、本人限定受取です。簡易書留には、このサービスは付けられないので、確実に本人に届けたい時は、これを利用してみようと思います。
どんな、サービスなのでしょう?
本人限定受取
受け渡しの際に、本人確認書類の提示を求められるので、確実に、本人に届ける事が出来ます。但し、その手続きは、送る側も受け取る側も非常に煩雑です。
基本型 | 特例型 | 特定事項伝達型 | |
---|---|---|---|
対象商品 | 郵便物、ゆうメール及びゆうパック | 郵便物、ゆうメール及びゆうパック | 郵便物 |
受取人への連絡方法 | 郵便局から通知書を送付 | 郵便局から通知書を送付 | 郵便局から通知書を送付 |
郵便物の受け渡し場所 | 郵便窓口 | 郵便窓口、または宛名本人の住所に配達 | 郵便窓口、または宛名本人の住所に配達 |
受け取り時に必要な本人確認書類 | 写真付き公的証明書:1点 写真なし公的証明書か、写真付き身分証明書:2点 |
公的証明書:1点 | 公的証明書:1点 |
本人確認情報の差出人への伝達 | なし | なし | 日本郵政のHPに登録すれば 法律で閲覧が制限されていない物は ダウンロード可能 |
因みに、本人限定受取の追加料金は100円なので、一般書留での料金は
ということになります。
但し、このサービスは、基本的に受取人が1人なので、差出人も、会社名及び役職名のみで差し出すことはできません。今回のように、職場から本人限定受取で出したい場合は、会社名に差出人の氏名記入が必要となります。
まとめ
郵便で、個人情報入りの書類を送る場合、一般書留に、本人限定受取のオプションを追加すれば、確実に届けたい相手に届けられる
という、サービスを初めて知りました。
差出人の心の保険を考えると、中でも特定事項伝達型の利用が、良さそうですが、受取人の手間を考えると、特例型がベターな気がします。
このサービスを、総務課の同僚に伝えたところ、「総務としては助かるけど、経理からなんて言われるかな・・・。」うーん、プラス100円だからいいんじゃない?と、心の中で思った次第です。