扇子の修理!骨の状態で自分でもできるってホント?!
先日、バッグの中に入れておいた愛用の扇子が、残念なことに壊れていました。
バッグの中に手を入れ、扇子を触った時ばらん、とした感触がしたんです。扇子をまとめている部分が壊れたのか、下だけバラバラになっています。
もう一度、バッグの中を探ってみると扇子の部品が折れていたのを発見。気に入っていた扇子だけど、新しいのを買おうかなと、自宅の机の上に置いたままにしておいたんです。
「その状態だったら、修理できそうだね。」との夫の言葉に、希望の光!骨の状態によっては、修理できるなんて朗報です。
早速、扇子の骨の修理方法を調べてみました。
扇子の構造とは?
扇子が一つ作られるまでには、約30工程ほどの作業があります。そのすべての工程に携わる職人は、十数人ほどいる、と言われているんですよ。
それぞれの工程で、専門の職人たちが技術を合わせたのが扇子なんですね。扇子の大まかな構造は、骨組となる竹材と面となる紙材とでできています。
骨の部分にも名前があります。
- 親骨扇子を開いた時に左右両端にある太い2本の骨
- 中骨親骨以外の細くて薄い骨
- 要親骨と中骨すべてを束ねて固定する部分
シンプルな材料、尚且つ細く薄い竹材紙材で組み合わせて作られている扇子。日本の伝統工芸品の中でも、壊れやすいと言われているんですよ。
扇子が壊れてしまった場合、骨の状態によっては、自分で修理できることもできますよ。
中骨が折れたら自分では修理できない?!
扇子の骨、特に中骨は一番壊れやすい部分でもあります。一番壊れやすい部分でありながら、特に修理が難しい、と言われているんですよ。
中骨が1本折れた場合でも、全ての骨を変えなければならないんです。職人でも、作業行程中に中骨を折ってしまうこともあるほどの難しい作業です。
つまり、中骨が折れた場合には、簡単に自分で修理することはできません。
親骨を直すのは難易度が高い!
では、親骨が折れた場合はどうでしょう。
扇子の骨格の外側にある親骨は、折れ方によっては、ボンドなどで接着できることも。しかし、折れた部分は別に用意した薄く削った竹材で補強する必要があります。
そう簡単に修理できる、という訳ではないんですね。
要の破損なら自分で修理可能!
ただし、要の部分が壊れた場合は、自分で簡単に直すことができるんです!要が壊れた場合の修理の方法、詳しく見ていきましょうね。
要の修理方法
用意するものは、
- ボールペンの芯
- 輪ゴム
- アイロン
- クッキングシート
- ハサミ
修理方法
- 扇子は、ばらけないように輪ゴムを巻いてまとめておきます。
- 要の穴に合うサイズのボールペンの芯を用意します。
ボールペンの芯は、インクの入っていない部分だけを使います。芯を扇子の幅よりも大きめに切っておきます。
- 芯を要の穴から2mmほど先に出るよう差し込みます。
- 芯が穴から抜けないように、熱したアイロンで溶かして潰していきます。直に芯をアイロンに当てると、溶けてアイロンにくっついてしまいます。
- 芯の反対側も2mmほど出して切ります。同じように、アイロンで芯を溶かして潰して完成です!
アイロンと扇子の間にクッキングシートを入れて熱をかけましょうね。アイロンの熱で溶けた芯は、釘の頭のようになり、穴から抜けなくなります。
芯の熱が取れたら、芯を押し込んで隙間を埋めておきましょうね。
ボールペンの芯とアイロンで、しっかりと元通りになりますよ。
手順に関しては、以下の動画を参照してください。
芯を溶かすところが少し違いますが、手順は同じです。
まとめ
この方法なら、簡単に修理できそうです。工具も特別な技術も要りませんからね。ボールペンの芯も、使わないものを棚の中にたくさん保管してあるんです。
わざわざ修理に出さなくても、買い替えしなくてもいいんです♪ただし、要の部分が壊れた時以外は修理に出すことをおすすめします。
お気に入りの扇子を自分で修理する方法で長く使えるといいですね♪