俳句の易しい作り方!季語が冬の物だとどう作る?

この間、俳句に関するテレビを見ました。

芸能人に俳句を作らせて、
「才能あり」とか「才能なし」とか評価する、
例のあれです。

採点する先生の毒舌が面白くて、
けっこう好きな番組です。

それで、才能なしになった作品も、
「これじゃダメだよねぇ(笑)」などと、
笑って話してたりする訳ですが。

ふと、思いました。

はて、それじゃあ、自分は作れるのかって。
よくよく考えてみると、なるほど。
自分も、よく分かっていません。

それで、ここは多少なりとも、
知識を持ってた方が、楽しめるんじゃないか。
そう思い至った訳です。

と言う訳で、今回は俳句のお話。

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ただ、漠然と俳句と言っても色々。

なので、今は暑い夏と言う事もあり、
まだ遠き冬に思いを馳せ、
涼を感じてみるとしましょう。

という訳で、
今回は冬の季語を使った、俳句作り。

では、一緒に作ってみましょう。


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俳句とは何か

まずは、俳句の定義を理解しましょう。
俳句とは、

「五・七・五の十七音から成る、定型詩。
世界最短の定型詩である。
十七文字、十七音、十七語とも呼ばれる。」

だ、そうです。

俳句が五・七・五の十七音で出来てる事は、
皆さん知っていますね。

この事を念頭において、
話を進めます。

季語について

ご存知の通り、季語は俳句に欠かせません。
今回の題材は冬。

という訳で、代表的な冬の季語を、
上げてみました。

  • 行事
  • 大晦日・正月・クリスマス・新年会・おせち
    お年玉・初詣・冬休み・受験・元日・成人式
    卒業式・紅白歌合戦・除夜の鐘・忘年会等

  • 自然
  • 雪・富士山・風・霜・夕陽・みぞれ・霜柱
    空っ風・雨・北風・落ち葉・夕焼け・星空
    氷柱・オリオン座・月・時雨・木枯し等

  • 食べ物
  • 焼き芋・おでん・みかん・もち・年越しそば
    大根・白菜・アンコウ・シシャモ・フグ
    牡蠣・カブ・ キウイ・ゴボウ・人参等

  • 動物
  • 猿・梟・白鳥・子犬・子猫・鶴・鷹・隼・鷲
    兎・狼・狐・狸・オシドリ・カイツブリ・鴨
    千鳥・雁・ミミズク・ユリカモメ・サメ等

  • 植物
  • 冬菊・寒椿・山茶花・帰り花・落葉・木の葉
    枯葉・枯木・水仙・麦の根・冬木・葉牡丹
    柊・シクラメン等

  • 遊び
  • スキー・雪合戦・オセロ・凧あげ・スケート
    竹馬・福笑い・カルタ・羽根付き・双六
    独楽等

  • 風物詩
  • こたつ・雪だるま・マフラー・ストーブ
    サンタクロース・年賀状・手袋・セーター
    イルミネーション・湯たんぽ・しもやけ等

これらの他にも、多くの季語があります。
また、新しい季語になり得る言葉も多々。

簡単に言ってしまえば、
冬を感じさせる単語ならば、
全て季語になり得ます。

色々と、探して、
試してみるのも楽しいでしょう。

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作り方の決まり

次は、実際に俳句を作ってみましょう。

俳句を作る際には、
次の様な、決まりがあります。

  1. 「五・七・五拍」
  2. 先にも言った様に、俳句は定型詩です。
    五・七・五拍で構成され、日本語が主体です。

    とは、リズムの一種。
    言語学で、1発音の長さの単位を指す言葉。
    ひらがな表記の文字数で、数えられます。

  3. 「季語」
  4. はい、出ました。
    季語です。

    ご存知の通り、
    俳句は、季語を必ず入れなくてはいけません。
    季語が、古くからの情緒を共感させます。

  5. 「余韻を残す」
  6. 俳句は、
    広い視野と、常識的な見識が必要とされます。

    特に、季節や旅情などのテーマが重要。
    抽象的で普遍的な思いをもたらすキーワード。
    それを、選ぶ事が大切です。

    それによって、
    句が普遍性を持ち、余韻が生まれます。

  7. 「切れ字」
  8. 俳句には、「切れ」があります。
    「切れ」の前に置かれた単語を、
    「切れ字」と言います。

    俳句は伝統的に、
    2部形式に分けて、鑑賞や作句をします。

    切れ字には、
    や、かな、ぞ、か、よ、らん、ぬ、ず、に、へ、じ等、
    様々あります。

  9. 「例外・字余り」
  10. 決まりの十七文字より、長い句です。
    1文字程、字が余っている句を指します。

  11. 「例外・字足らず」
  12. 決まりの十七文字より、短い句です。
    1文字程、字が足りない句を指します。

  13. 「例外・季語なし」
  14. かなり、特殊な例ですね。
    俳句の常識が、ひっくり返ります。

    庶民的で闊達な流派等では、
    無季語でもいいとされます。

  15. 「例外・切れが体言止め」
  16. 切れは必ず切れ字で、という決まりはない。
    体言止めとして、5文字や7文字の名詞が、
    切れとされる事は多いです。

俳句を作る基礎知識は、こんな所です。
では次に、具体的な作り方を知りましょう。

俳句の作り方

  1. 「テーマを選ぶ」
  2. 普通に、詠いたい事柄を選びましょう。
    旅行や日常の観察、イベントの感想などが良。

    今回の題材である冬ならば、
    「雪景色」や「クリスマス」等が
    いいかもしれません。

  3. 「10文字程の、描写や感想を書いてみる」
  4. 主語や述語を使って、情景を書き表します。

    主語と述語を合わせる事で、
    テーマが膨らみ、
    情景が読み手に伝わり易くなります。

    「雪景色は静謐」とか、
    「クリスマスは心躍る」と言った、
    感じでしょうか。

  5. 「テーマから連想してみる」
  6. 元となるテーマを書き出して、
    連想出来る事を、書いていきます。

    例えば、「クリスマス」なら、
    「サンタ」や「ジングルベル」と、
    連想出来ます。

    テーマが、日常生活に密着していない場合。
    思いつき辛い事が多いので、旅行中等に、
    素材を書き留める事が有効です。

    それによって、後で連想したり、
    思い起こしたりする事が、出来ます。

  7. 「述語部分の膨らませ方」
  8. テーマや、そこから生み出されるキーワード。
    それらは、特に重要です。

    「クリスマス」⇒「心躍る」
    ⇒「躍る」⇒「ピエロ」
    と言った感じです。

    形容詞や状態動詞だけではなく、
    動作や動詞も普遍性を持ちます。
    切れによっては、大きな余韻を生み出します。

  9. 「切れを入れる」
  10. より普遍性の高い言葉を、切れに選びます。

    切れに使われる古文文法は、
    前の名詞と、それがかかる動詞を強調します。

    切れの前の言葉をしっかり押さえる事で、
    テーマを明確にします。

以上が、作り方の基本です。
それでは、実例を上げてみましょう。
テーマは、「クリスマス」です。

「ジングルベル ピエロめく 影踏んでゆく」南里潮音
「ジングルベル 貧富の差なく 流れ来る」末村道子

 

いかがでしょうか。

五・七・五の音の中に、
見事にクリスマスの情景や
想いが表されています

もっとも、これは上級者の方が作った例。

「うわ、こんな高尚なの無理!!」、
なんて気後れしないで、
まずは楽な気持ちで、作ってみましょう。

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まとめ

今回、調べてみた感想は、
俳句って、結構自由」と言う事でした。

五・七・五の縛りや、必ず季語を入れる等、
一見、堅苦しい様に思える俳句。

でも、ルールはそれだけ。
それさえ把握してしまえば、後は自由です。

そう言えば、最初にお話した番組でも、
英語を使った句が、高評価を受けてました。

そう思えば、この文学も楽しいもの。
たまには、通ぶって言葉いじりを楽しむのも、
一興かもしれませんね。

少し、はまるかも(笑)


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